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ヒルティの幸福論から「どうしたら策略なしに常に悪と闘いながら世を渡ることができるか」について紹介しようと思います。
僕たちは現実と向き合いながら、ときには妥協をすることも求められながら、
この競争社会を生きていかないといけません。
そんな世界の中で、どうすれば幸せに生きていけるのでしょうか。
ヒルティは、この世界でどのように生きていけばいいのかを、
フォン・クリンガーの小論文「どうしたら策略なしに常に悪と闘いながら世を渡ることができるか」
を使って説明してくれます。
ちなみにヒルティはこんな人。
ひげもじゃ おじさんです。
キリスト教徒として有名な哲学者ですが、この人の幸福論は、絵空事ではなく超実践的な幸せになる方法を僕たちに教えてくれます
ヒルティはフォン・クリンガーの「どうしたら策略なしに常に悪と闘いながら世を渡ることができるか」を、難しく解説しています
その内容を、出来る限り簡単に説明しようと思いますが、今回はすごく難解です。
まず、フォン・クリンガーはこんな人。
フォン・クリンガーは、もっともたちの悪い野心家の充満している宮廷において、
独裁君主や外交官、身分の高い令嬢、大学教授など、つき合うのに骨の折れる人たちと生活しながら、
私欲にまみれず、道徳的に生き続けたといいます。
実際にこんな経験をしたフォン・クリンガーの言葉は、絵空事ではないため、
かなり実践的だとヒルティは言います。
では、具体的に「どうしたら策略なしに常に悪と闘いながら世を渡ることができるか」をみてきましょう。
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世を渡るための考え方
策略なしに常に悪と闘いながら渡る方法を3つ紹介します。1つずつ見ていきましょう。
- 一般的な成功を求めない
- 名誉や権力を得ようとして競争しない
- 目立たず、孤独を愛す
一般的な成功を求めない
1つ目の「一般的な成功を求めない」について説明します。
クリンガーは言います。
- 世のいわゆる「幸福をつくること」を、微塵も心にかけてはならない。きびしく、力強く、公明正大(こうめいせいだい)の道を踏んで、恐れることなく、わが身をかえりみることなく、おのれの義務を果たし、自らのどのような行為も私欲の汚点で汚されることのないように、心を十分に清潔に保たねばならぬ
ヒルティはクリンガーの言葉について、解説します。
- 無事に世を渡るということ、普通「成功」と名付けて多くの人々がその努力の目標としているものと、混同してはならない(中略)成功を目当てに生きる者は、心の安らぎ、自分や他人に対する精神の平和、また多くの場合に自尊心をも、初めから断念しなければならないだろう。人生における真の成功、すなわち、人間としての最高の完成と真に有用な活動とに到達することは、しばしば外面的な不成功をも必然に伴うものである。
ここでいう
金持ちになることや有名になること
になります。
自分の善いと思っていることが出来る人になる
になります。
自分が善いと思っている行動は、必ずしも一般的な成功には繋がっていません。ただ、その善いと思っている行いを、信念をもって辛抱強く実施していけば、
最終的には、自分の善いと思っていることが出来る人になれます。これが、ヒルティのいう人間としての最高の完成になります。
一度だけの人生。最高の自分に出会うために頑張りましょう。
名誉や権力を得ようとして競争しない
2つ目の「名誉や権力を得ようとして競争しない」について説明します。
クリンガーは言います。
- 清廉潔白(せいれんけっぱく)に身を保つためには、世間に輝きでようとる欲望を捨て、
浅薄(せんぱく)な虚栄心や、心を乱す名誉欲、権勢欲(けんせいよく)を去らねばならぬ。
ヒルティはクリンガーの言葉について、解説します。
- 彼らが、よじ登ろうとしている梯子の下の段にいるときは、上の段に立つ人に対する嫉妬にさいなまれる。(中略)上の方へあがるならば、その上なお、後から来る者に対する恐怖の念にたえず苦しめられる。
- 利己的な努力よりもはなはだしく人を疲れさすものはない。(中略)現代の多くの神経的な病気は、その大部分がこのような原因から起こったもの。
- たえず、新たにされる健全な力は、ある大きな目的のためにする非利己的な活動から生まれるものであり、このような場合にのみ、他の人々から正当な援助を受けうるのである。
自分の力を誇示したいと思っても、競争するのはやめましょう。出る杭は打たれます。
自分の力を誇示しなくても、善い行いをすれば、自然とみんなが助けてくれます。
名誉や権力を得ようとして競争しないようにしましょう。
目立たず、孤独を愛す
3つ目の「目立たず、孤独を愛す」について説明します。
- 清廉潔白(せいれんけっぱく)に身を保つためには、世間に輝きでようとる欲望を捨て、浅薄(せんぱく)な虚栄心や、心を乱す名誉欲、権勢欲(けんせいよく)を去らねばならぬ。
ヒルティはクリンガーの言葉について、解説します。
- ある程度孤独を愛することは、静かな精神の発展のためにも、また、およそ真実の幸福のためにも、絶対に必要である。
人生のいかなる偶然性にも左右されることなく、そして実際に到達することのできる幸福は、ある大きな思想に生きて、それのためにたゆまず着実な仕事をつづける生活のうちに見出せるものだ。これは、自然とすべての無益な「社交」を排斥(はいせき)することになる。(中略)人は、次第にいわゆる「気分」の支配からの逃れて、もはや他人のことをあまり、気にかけず、彼らの意見や好みの変化を平静な心でながめることができるようになる。
目立たなくてもあなたのしたいことは出来るはずです。必要以上に表舞台に立ったり、他人と関わる必要はありません。
やるべきことに時間を使いましょう。
策略なしに常に悪と闘いながら渡る方法を3つ紹介しました。
- 一般的な成功を求めない
- 名誉や権力を得ようとして競争しない
- 目立たず、孤独を愛す
次に、これらのことを行いながら、幸福になるための道筋を紹介します。
クリンガーはこう言いました。
- わたしは、わたしの力と素質に許すかぎり、自分の性格と精神とを伸ばしてきた。しかも、私はこのことを真面目に、かつ誠実になしたので、世の人の幸福を呼び、繁栄と称するところのものがおのずから得られたのである。
ヒルティはクリンガーの言葉について、解説します。
クリンガーが得た幸福の道筋をヒルティは3段階で説明してくれます。
これも、めちゃめちゃわかりづらいが頑張っていきましょう。
幸福になるためのステップは3段階になります。
- 第1段階 競争社会から離れる
- 第2段階 自分の欲を優先しない
- 第3段階 自分の為すべきことを続ける
第1段階から見ていきましょう。
幸福になるための道筋
第1段階 競争社会から離れる
この世界についてヒルティはいいます。
- ひとの人生経験は、細かく見れば、各人それぞれに違って見えるが、しかし大体においては、皆ほとんど一様である。(中略)身分の上下を問わず、
意識的に、あるいは無意識的に動物的生存を続けるだけでその短い一生の間、生理的自然の指し示す道をたどって、他になんらの使命をも自覚しないのである。
僕たちが生きている世の中は、競争の中にあります。その競争に巻き込まれながら僕たちは生きています。
- 抑圧者となるか、抑圧される者となるかよりほかに、選択の余地のない世界には、住みたくない
- 一部のものは、この心を満たす者のない人生観から逃げ道を求める。
(中略)世俗的生活に対する不満、より良いものへのあこがれがその出発点になるのである。
どんな代価を払っても世俗の道から逃れようと決心するようになる。
この決心がついたとき、人は自ら救われたと思い、正道に到達したことに伴う内面的なこころよさを覚えるのである。
僕たちは、この競争社会以外の世界がきっとあるはずだと思っています。
それを目指すには、まずこの競争社会の枠組みから離れましょう。
離れるといっても、巷で流行っているFIREするというのではなく、競争に巻き込まれないように自分の感情をコントロールしましょう。
第2段階 自分の欲を優先しない
第2段階についてヒルティはいいます。
- 古き人と新しき人との間に、長い争覇戦がはじまることになる。(中略)この新しき人が中途半端に終わることのないように、十分これを育てあげる必要がある。
何言ってるのか全然わかりませんね。
自分自身の欲を優先する人
謙虚さや慈愛を持っている人
になります。
第2段階を簡単にいうと、この自分自身の欲を優先してしまう自分との闘いと言えます。
謙虚さや慈愛を持ち、きちんと自分の為すべきことを成し遂げられるよう頑張りましょう。
第3段階 自分の為すべきことを続ける
第3段階目についてヒルティはいいます。
- 深い謙虚の心、そして自己満足を全く捨てきった心の姿となって、あらわれ、なおまた、どのような自然的苦難にも耐えうるものである。これが、およそ人間存在の到達しうる最高の段階である。たえず自分のことばかりを考えてなくてもよい(中略)ようになって、必ずしも目には見えなくてもなんらかの効果はきっとあるのだという確信をいだいて、落ち着いて自分の仕事に勤しむことのできるところにこの幸福はあるのである。
やはり、何言ってるのか全然わかりませんね。
- この幸福を誰にでも理解させることは、ほとんど不可能である。
- この道を捨てずに歩き続ける勇気は、(中略)昂奮状態となっては現れない。むしろ、外的には、まったく冷静な形を示すのである。(中略)あらゆる出来事、ことに他人の批評、などによって微塵も動揺することがないのである。
解説すると、 為すべきことを成し遂げつづける状態は、あらゆる出来事や他人の批評などに対して、動揺することがなくなります。
為すべきことを成し遂げつづける状態は、最高の幸せだといいます。悪に染まらず、自分の為すべきことを為しましょう。
まとめ
まとめになります。
策略なしに常に悪と闘いながら渡る方法は3つになります。
- 一般的な成功を求めない
自分が善いと思っている行動は、必ずしも一般的な成功には繋がっていません。
ただ、その善いと思っている行いを、信念をもって辛抱強く実施していけば、
最終的には、自分の善いと思っていることが出来る人になれます。
これが、ヒルティのいう人間としての最高の完成になります。
一度だけの人生。最高の自分に出会うために頑張りましょう - 名誉や権力を得ようとして競争しない
自分の力を誇示したいと思っても、競争するのはやめましょう。出る杭は打たれます。自分の力を誇示しなくても、善い行いをすれば、自然とみんなが助けてくれます。 - 目立たず、孤独を愛す
目立たなくてもあなたのしたいことは出来るはずです。
必要以上に表舞台に立ったり、他人と関わる必要はありません。
たとえそれが孤独であっても、やるべきことに時間を使いましょう。
そして、人が幸福になる道筋については、
- 第1段階 競争社会から離れる
僕たちが生きている世の中は、競争の中にあります。
競争に巻き込まれないように自分の感情をコントロールしましょう - 第2段階 自分の欲を優先しない
自分自身の欲を優先するのではなく、謙虚さや慈愛を持ち、
きちんと自分の為すべきことを成し遂げられるよう頑張りましょう。 - 第3段階 自分の為すべきことを続ける
為すべきことを成し遂げつづける状態は、最高の幸せです。
他人のことは気にせず、自分が為すべきことをし続けましょう。
これらのことを意識していきましょう。
結局、 悪と闘ってませんね。
でも、悪と同じ世界で生きると、自分も悪に染まってしまいます。
そんな世界の中で、為すべきことをやり遂げるのは、
自分の中で悪と闘っているといえると思いました。
一度だけの人生、自分の為すべきことをするために、頑張らないといけないなと思いました。
さいごにヒルティの言葉を言います。
- 光と影は常によりそい、過ちもまた無きにはあらず。されど内にかがやく光は、外なる闇を浄(きよ)む。
切に完成をもとむるも、地上においては、ついに得られず、されど完成をもとめてやまぬ者は、
その魂の平和を得む。
参考文献
ヒルティ 幸福論 (第1部)
ヒルティの幸福論解説の続きはこちら▼「良い習慣」について紹介しています。
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